印象的な局面を振り返ります。
3回戦のばやしさん戦はどうにか穴熊に組めたものの攻められ、△32飛と寄られ飛車を抜かれる筋を突き付けられたのがこの局面。5分40秒の長考で出した▲55歩は最善手ではないものの先手有利をキープする手で、今期ではこの長考が何よりも印象深い時間でした。最善手は▲44銀らしく、言われてみればそうなのですが対局中には全く考えつきませんでした。
ただ、本当に問題があったのはこの局面ではなく、
ここで△86香以下の詰みが生じていて、運も味方しての勝利でした。
4回戦のゆーすさん戦で今期初黒星。これは棒銀の受け方を間違ってそのまま負けている将棋でした。どうしようもないですね。
6回戦のイビアナの娘さんは1回戦終了時に最も警戒すべき相手だと思っていて、ここまでは全勝で来たいと思っていました。実際には1敗だったのですが。ただ、この対局ではうまくカウンターが決まり、終盤は的確に受け続けられて長くなったものの勝ち切ることができました。ここまで5勝1敗となり、今期こそ上位争いができると思ったのです。
7回戦不戦敗、8回戦負け、9回戦負け。本当にひどかったです。不戦敗についてはてるさちさんに本当に申し訳ありませんでした。
(私は後手)8回戦おふろさん戦。ここで△86馬▲同歩△39角▲58飛△49銀までは見えて、▲59飛に△48馬が見えなくて決行できなかったのが敗因です。居飛車の典型的な手筋なのでちゃんと考えられればわかるのですが残り時間も厳しく、脳内盤が読みを打ち切ってしまっていました。
(私は後手)9回戦梅球さん戦。ここで焦って54歩を払ったのが敗着ですね(ノータイムで▲43銀を打たれる)。このタイプの中飛車の攻めに対しては△42銀と上がって数を足すのが形でいつもはそうしていたのですが、手順前後で△64銀~△55歩と固めた後だったので攻めに対応できていると錯覚したのだと思います。手拍子で指してしまい、痛すぎる敗戦でした。
さて、このような悲惨な連敗後に10回戦を迎えることになったのですが、10回戦のよきさんは自分がB4で最も苦手とする相手です。対戦表が発表された時から、こんな終盤(10回戦)に対局が組まれるのかと胃が痛くなっていました。更に、ゆうせいさんの欠場により11回戦は不戦勝となり、これが今期最後の対局となることに決まったのです。
もう3年目ともなるので名前を挙げて書いてしまいますが、よきさんの棋風は、強烈な攻め将棋です。少しのスキがあれば一気に持っていかれる攻撃力があり、更にプロの将棋では見られないような力戦のため、攻めにしろ受けにしろ、どこから手を付けていいのかがわかりません。今期は相手の将棋を気にせず自分の将棋をすると決めていたのですが、よきさん相手だとこちらは居飛車のいつもの攻めを潰されることがわかっていたので、本局だけ中飛車の採用を真剣に検討するほどに悩んでいました。結果的には方針を変えなかったのですが。
(私は後手)図は角を追う△63歩に▲86角と逃げた局面なのですが、代えて▲97角と逃げれば先手良しでした。実戦は▲86角に△65銀▲同金△87角と、龍の利きを遮ってもらいながら金の両取りで馬を作る手を偶然発見し、勝つことができました。この図を見てもわかる通り今期も居飛車は押し込まれ苦しい展開となったのですが、この直前まで駒割り互角で進めてきたように(図の局面は取り返せる銀を取らずに技をかけに行った(悪手)ため桂損)駒損をしなければ見た目ほど形勢は離れないのだから駒損をしないことを重視して指していて、それができていたのが良かったと思っています。
7勝3敗1不戦敗でかろうじて入れ替え戦に引っかかることとなりましたが、入れ替え戦はデメテルさんとの対局でした。指す順に初めて参加した第5期でデメテルさんとはB4で対局しており、この時は棒銀を受けて一方的に負かされる対局でした。今回はこちらが先手番となりこちらから棒銀を仕掛けていき、多少のリードを奪ったものの最後は順当に負けました。ただ、負けたこと自体は順当でいいのですが、
終盤の最後にミスをした局面は思ったよりもひどく、見返してみると▲79香どころか▲79歩で受かる局面となっていて、まだまだこれから長い終盤が当然待っていたはずの将棋をイージーミスで潰していることがわかりました。対局直後や感想戦中は詰めろに気づいて受けていても一手一手だったなと思いこんでいたので(感想戦でも触れず)、後からこんなに受かっている局面だと知って本当にがっくりきました。
別に指す順で上がれなくても将棋は相変わらず好きなので問題はないのですが、結果として残る棋譜のレベルがあまりにもひどい状態というのは解消したいです。