お相手の棋譜を確認したところ中飛車党で、53銀を早めに決めるタイプかなと思ったので、相手の攻めに対応して26飛と浮くことだけを決めて対局に臨みました。一般的にはあまりにも準備不足だとは思いますが、実戦ですんなり飛車を浮けたので、私はこれだけでも決めていて良かったと思っています。
問題の局面。感想戦では、▲43と と素直に攻めれば先手勝ちという結論になりました(感想戦であまりにもボコボコにされて、ちょっと恥ずかしかった)。後手の56歩と69馬が何の役にも立っておらず、金銀の攻めで素直に押し切れるからです。実戦は▲54金と角に当ててくれたため△28角成と予定通り切り飛ばし、更に△39銀を嫌って▲同玉と上がってくれたために56歩と69馬が働く展開となり、まさかの勝利となりました。
今回の指す将順位戦のリーグは、私にとって非常に貴重な機会となっています。その理由は、24の15分60秒というしっかりしたルールで、自分より確実に強い人とのみ指せるから。こんな機会はないんですよ。普段の24でも将棋ウォーズでも81dojoでも、自分と同じくらい下手な人と当たるようになっているので。この半年の11局では、元より全然成立していない攻めを仕掛けられるとか、形勢に差がついても適当に詰めろをかけたらバレなくて勝ちとか、そんなことがほぼない環境となっています。このような機会を頂けたことに感謝すると共に、全ての対局を丁寧に指し、後悔のないようにしたいと思っています。
しかし、まさか1回戦で昇級候補の方に勝ってしまったために、今後よりみっともない将棋を指せなくなったとは思っています(ひどい負け方をしてしまうと「アイツ何なんだよ、◯◯とやる時も真面目に指せよ」となるため)。今回はたまたま対抗形の相穴熊に組ませてもらえて戦型的に相性が良かった面が非常に大きいのですが、自分の実力がないことに甘えず、次も頑張ります。
余談
ドヤ顔で△35歩打って、これはさすがに後手いいだろうとか思っていたのは形勢判断ができていなかったし、
△69馬で金を取ってもう勝ちだろうと思っていたのに実は馬が遊ぶ悪手で、この後一瞬で駒損を回復され早い寄せを見せられたのには絶望した。
飛車を切る手が震えた。本当に勝てて良かった……。嬉しい。