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第8期指す順1回戦 のぼるさん戦

踏み込みに成功して後一歩で詰ませられるという盤面、当然▲72飛成から考えていたのですが、考えに考え抜いた末に閃いた手がこれ。

驚愕のポカ▲91金!△同玉に▲72飛成の読みだったのですが当然そうは進まず、あっさり△同銀と取られてしまいました……。

以降は飛車切って馬を抜いて第2ラウンドになったのですが、なんとかバランスを保って勝ち切ることができました。また頑張ります。

第7期指す順(B4クラス)振り返り

印象的な局面を振り返ります。

3回戦のばやしさん戦はどうにか穴熊に組めたものの攻められ、△32飛と寄られ飛車を抜かれる筋を突き付けられたのがこの局面。5分40秒の長考で出した▲55歩は最善手ではないものの先手有利をキープする手で、今期ではこの長考が何よりも印象深い時間でした。最善手は▲44銀らしく、言われてみればそうなのですが対局中には全く考えつきませんでした。

ただ、本当に問題があったのはこの局面ではなく、

ここで△86香以下の詰みが生じていて、運も味方しての勝利でした。

4回戦のゆーすさん戦で今期初黒星。これは棒銀の受け方を間違ってそのまま負けている将棋でした。どうしようもないですね。

6回戦のイビアナの娘さんは1回戦終了時に最も警戒すべき相手だと思っていて、ここまでは全勝で来たいと思っていました。実際には1敗だったのですが。ただ、この対局ではうまくカウンターが決まり、終盤は的確に受け続けられて長くなったものの勝ち切ることができました。ここまで5勝1敗となり、今期こそ上位争いができると思ったのです。

7回戦不戦敗、8回戦負け、9回戦負け。本当にひどかったです。不戦敗についてはてるさちさんに本当に申し訳ありませんでした。

(私は後手)8回戦おふろさん戦。ここで△86馬▲同歩△39角▲58飛△49銀までは見えて、▲59飛に△48馬が見えなくて決行できなかったのが敗因です。居飛車の典型的な手筋なのでちゃんと考えられればわかるのですが残り時間も厳しく、脳内盤が読みを打ち切ってしまっていました。

(私は後手)9回戦梅球さん戦。ここで焦って54歩を払ったのが敗着ですね(ノータイムで▲43銀を打たれる)。このタイプの中飛車の攻めに対しては△42銀と上がって数を足すのが形でいつもはそうしていたのですが、手順前後で△64銀~△55歩と固めた後だったので攻めに対応できていると錯覚したのだと思います。手拍子で指してしまい、痛すぎる敗戦でした。

さて、このような悲惨な連敗後に10回戦を迎えることになったのですが、10回戦のよきさんは自分がB4で最も苦手とする相手です。対戦表が発表された時から、こんな終盤(10回戦)に対局が組まれるのかと胃が痛くなっていました。更に、ゆうせいさんの欠場により11回戦は不戦勝となり、これが今期最後の対局となることに決まったのです。

もう3年目ともなるので名前を挙げて書いてしまいますが、よきさんの棋風は、強烈な攻め将棋です。少しのスキがあれば一気に持っていかれる攻撃力があり、更にプロの将棋では見られないような力戦のため、攻めにしろ受けにしろ、どこから手を付けていいのかがわかりません。今期は相手の将棋を気にせず自分の将棋をすると決めていたのですが、よきさん相手だとこちらは居飛車のいつもの攻めを潰されることがわかっていたので、本局だけ中飛車の採用を真剣に検討するほどに悩んでいました。結果的には方針を変えなかったのですが。

(私は後手)図は角を追う△63歩に▲86角と逃げた局面なのですが、代えて▲97角と逃げれば先手良しでした。実戦は▲86角に△65銀▲同金△87角と、龍の利きを遮ってもらいながら金の両取りで馬を作る手を偶然発見し、勝つことができました。この図を見てもわかる通り今期も居飛車は押し込まれ苦しい展開となったのですが、この直前まで駒割り互角で進めてきたように(図の局面は取り返せる銀を取らずに技をかけに行った(悪手)ため桂損)駒損をしなければ見た目ほど形勢は離れないのだから駒損をしないことを重視して指していて、それができていたのが良かったと思っています。

7勝3敗1不戦敗でかろうじて入れ替え戦に引っかかることとなりましたが、入れ替え戦はデメテルさんとの対局でした。指す順に初めて参加した第5期でデメテルさんとはB4で対局しており、この時は棒銀を受けて一方的に負かされる対局でした。今回はこちらが先手番となりこちらから棒銀を仕掛けていき、多少のリードを奪ったものの最後は順当に負けました。ただ、負けたこと自体は順当でいいのですが、

終盤の最後にミスをした局面は思ったよりもひどく、見返してみると▲79香どころか▲79歩で受かる局面となっていて、まだまだこれから長い終盤が当然待っていたはずの将棋をイージーミスで潰していることがわかりました。対局直後や感想戦中は詰めろに気づいて受けていても一手一手だったなと思いこんでいたので(感想戦でも触れず)、後からこんなに受かっている局面だと知って本当にがっくりきました。

別に指す順で上がれなくても将棋は相変わらず好きなので問題はないのですが、結果として残る棋譜のレベルがあまりにもひどい状態というのは解消したいです。

第6期指す将順位戦(B4クラス)を終えて

第6期指す将順位戦は5勝6敗の負け越しで終わりました。最後2局の間は指す将に限らず将棋自体が下手になっていて、それまでと比べて何ができていないのかわかりませんが盤面が見えない状態が続いています。

第6期全体を振り返ってみても、7回戦と9回戦は相手のうっかりに助けられて勝っただけなので、しっかり指し切って勝ったのは4回戦の御鈴さん戦にまで遡ります(その対局も銀をタダで渡す手がありました)。第5期はこんなにひどい対局ばかりではなかったと思うので、なぜこうなってしまったのかはよくわかりませんが、指す将に限っての話だと「対人メタ」をし過ぎというのはあったと思います。8回戦のうしちゃんさん戦が顕著で、相手の方が角換わりに精通しているからと横歩取り(相横歩取り)を選択したら、横歩取りの定跡も相手の方が詳しかったというのがありました。11回戦も角換わりを避けて向かい飛車にする予定だったのですが、相手が25歩を突かないので角道を止める居飛車に予定変更した結果、単純な対応を間違えることになりました。

あまり書くことを思いつかないのでこの辺りで終わりにします。ありがとうございました。

指す順6th(8回戦)反省会

反省会をするつもりはなかったのですが、もし『乱戦!相横歩取り』(北島忠雄,2011)に載っている変化を自分が知らなかったために負けたのだとしたら悔やみきれないなと思い、kindleのライブラリから開いてみました。上の図は相横歩取りの基本図から▲77銀△74飛▲同飛△同歩▲46角の変化に進み、△82角▲同角△同銀▲55角△85飛とした局面です。うろ覚えですが▲86飛△同飛▲同銀△28歩までは覚えていたので、そこまでは指せると思って選択しました。

実戦では▲86飛ではなく▲11角成でした。これは『乱戦!相横歩取り』には取り上げられていませんでした。

局面ペディアはどう言っているでしょうか。

局面ペディアには▲11角成を指したプロの対局が4局ありました。http://kyokumen.jp/positions/946228

△89飛成には4局すべてが▲79飛と応じています。龍を消せるのだから消すということなのでしょう。今ではソフトに読み込ませると▲79歩を最善手と提示してきます。この変化は互角です。

△89飛成で龍を作れて浮き駒の金に当たるから後手良しなんだろうな、くらいに軽く考えていたのですが、実際には互角程度の変化で咎めようがないのだとわかりました。プロ間で▲86飛が多いのは、▲86飛以外を選ぶと後手良しになるのではなく、▲86飛で先手良しだからなのでしょう。

実戦では▲11角成△89飛成▲79歩に△33桂と指してしまったのですが、これは▲21飛を与えてしまい、良くなかったです。▲79歩に対応した手としては香車を手に入れて△75香と打つのが狙いとしてあり、▲21飛を許すと速度負けしてしまうためこの狙いが実現しません。

先手良しの変化が多く、元から選ぶべきではなかったというのと、形だからと△33桂と跳ねずに改めて読み直すべきだったというのが反省点です。

指す順6th(5回戦)自戦記 ワンポイント振り返り

図は△69金▲同金△同角成▲79金と進んだところで、ここで△47馬などと引かされてしまうのは対穴熊戦の典型的な失敗例です。穴熊攻略のためここでは大駒と守りの金を交換する△79馬▲同銀というのが普通の手で、実際これでも後手がいいのですが、対局相手のnaopさんにはこれを上回る妙手がありました。

それがこの△77桂打です。穴熊の77地点というのは桂馬と銀が利いているので(87や78に比べると)固い印象があり、実際にこの局面も後手は数で負けているように思うのですが、▲同桂△同桂不成▲同銀とすると金への銀の利きが外れて△79馬と取られてしまうのです(△同桂不成に▲69金と馬を取るのは△89金の1手詰め)。

そのため△77桂打に▲69金と馬を外し、△同桂成なら攻め駒が逸れるのでいいかと思っていたのですが、▲69金に対しては△89桂成とする手がありました。以下▲同玉に再び△77桂打で、▲79玉には△69桂成▲同玉△57桂成で相手玉が見えずにこちらだけ容易な詰めろがかかった格好になり勝てません。本譜は△77桂打に対し▲同銀△同桂不成▲78玉で延命を図ったのですが、

△69桂成の局面はこれも△79金からの詰めろがかかっており、▲同玉と外しても△47角からの一手一手の寄りになりそうな局面になってしまいました。

全体的には自分のミスで負けた一局だったのですが、naopさんのこの妙手△77桂打は見えていなかった上に、指されてみてすごくいい手だと思ったので、ミニ自戦記の形で取り上げました。

第5期指す将順位戦(B4クラス)を終えて

 10回戦では自玉に7手詰めが生じるほどの敗勢からなんとか勝利し、7勝3敗の成績で最終局を迎えることになりました。私が10回戦を終えた段階では初参加の自分より順位の高い方が3敗に多くいたため、まだ入れ替え戦に進めるかどうかはわからなかったのですが、ぺるそなおさんがうしちゃんさんを破ったことで、最終11回戦に自力での入れ替え戦出場がかかることになりました。これはもちろん嬉しかったのですが、同時にプレッシャーもかかることになり、ぺるそなおさんが勝った瞬間に比喩ではなく本当にお腹が痛くなりました。

 11回戦の相手であるかのいさんは居飛車党でした。私はこれまで10回の対局すべてで居飛車を採用していたため、相手が相居飛車を想定してきて意表を突けるだろうという狙いもあり、先手番なら三間飛車をやろうと思っていました。三間飛車自体は11回戦に向けてというわけではなく、その前から練習はしていました(後手番ではまた別の作戦を用意していました)。三間飛車の実戦はもちろん、他の部分でもこれまでの順位戦の対局に比べると一番時間をかけて準備していたのですが、実際の対局ではあまりにも単純な狙いが受からずボロボロに負けてしまいました。

 指す将順位戦には前から参加したいと思っていたのですが、Twitterの人達が指す将順位戦で盛り上がっている期間というのは、当然ですがエントリー期間が終わって対局が始まっている頃なので、気づいても参加できずにいました。今回たまたまエントリー期間の終了2日前に気づいたので、自分の将棋勉強のリズムを整えるつもりで参加したのですが、順位戦期間中は色々と忙しく、生来のだらしなさもあり、実戦感覚だけは抜けないようにと時々将棋を遊ぶくらいで将棋の勉強はほとんどできずじまいでした。その上7勝4敗と結果も振るわず、今は暗い気持ちでこの文章を書いています。将棋の上手い人からするとB4クラスの対局なんてのはお子ちゃまの遊び、将棋っぽいけれど将棋とは違うゲームなのかもしれませんが、指す将順位戦に参加して11戦を戦った上での私の感想は、昇級を逃したことが何か自分の人生を否定されたかのような感覚にまで至っており、気持ちの整理がつかない状態です。もちろんアマチュア低級の将棋ファンですらこうなるのですから、プロを目指す人達の対局や、プロの順位戦での対局での、最後のこの1局というところで落とすというのは、それとも比較にならないほど想像を絶する絶望があるのでしょう。半年にわたり11局という対局をこなしてきたことが無になったという経験は、指す将順位戦にB4クラスがなければ得られなかったものなので、その点では指す将順位戦に感謝したいです。第6期も参加できる状態を整えてエントリーしたいと思っています。

 これだけだと単なる見苦しい愚痴なので、負けた対局の振り返りを書いておきたいと思います。4回戦のデメテルさんとの対局では相掛かり棒銀の後手番を持って、序盤で受け間違えてあっという間に敗勢になりました(負け方としては11回戦の飛車先突破されたのに近い)。これ以降相掛かりの後手は持たないよう気をつけているほどのトラウマになった敗局です。特に昇級を目標にしたわけでもなくエントリーして始まった順位戦で3連勝し、このまま勝ち続けられるかもしれないという油断、余裕、甘えが出てきた頃の負けだったのではっきりと覚えています。8回戦のおちりすさんとの対局はこれも序盤で駒損をしているのですがそこまで悪くなったわけではなく、終盤に逆転のチャンスがありながら逃すという負け方で、負けた中では一番いい対局だったと思っています。9回戦のよきさんとの対局はそもそも夜に意識を失ってしまい対局に遅刻するという大惨事で将棋以前の問題があり、将棋自体もやたらと軽い詰めろをかけて受けられて困る、などといった雑な指し方をしていて、反省しかないです。11回戦のかのいさんとの対局はどうしようもない完敗で序盤理解の甘さと考えなしに指してしまう悪いところが存分に出ていました。やっぱり愚痴だらけになってしまいましたね。勉強しないと強くならないので勉強しないといけません。