指す順6th(5回戦)自戦記 ワンポイント振り返り

図は△69金▲同金△同角成▲79金と進んだところで、ここで△47馬などと引かされてしまうのは対穴熊戦の典型的な失敗例です。穴熊攻略のためここでは大駒と守りの金を交換する△79馬▲同銀というのが普通の手で、実際これでも後手がいいのですが、対局相手のnaopさんにはこれを上回る妙手がありました。

それがこの△77桂打です。穴熊の77地点というのは桂馬と銀が利いているので(87や78に比べると)固い印象があり、実際にこの局面も後手は数で負けているように思うのですが、▲同桂△同桂不成▲同銀とすると金への銀の利きが外れて△79馬と取られてしまうのです(△同桂不成に▲69金と馬を取るのは△89金の1手詰め)。

そのため△77桂打に▲69金と馬を外し、△同桂成なら攻め駒が逸れるのでいいかと思っていたのですが、▲69金に対しては△89桂成とする手がありました。以下▲同玉に再び△77桂打で、▲79玉には△69桂成▲同玉△57桂成で相手玉が見えずにこちらだけ容易な詰めろがかかった格好になり勝てません。本譜は△77桂打に対し▲同銀△同桂不成▲78玉で延命を図ったのですが、

△69桂成の局面はこれも△79金からの詰めろがかかっており、▲同玉と外しても△47角からの一手一手の寄りになりそうな局面になってしまいました。

全体的には自分のミスで負けた一局だったのですが、naopさんのこの妙手△77桂打は見えていなかった上に、指されてみてすごくいい手だと思ったので、ミニ自戦記の形で取り上げました。

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